四季自由律

　２００９年７月６日午後３時５０分。
　私の娘が産声を上げました。
　その前の１時間を、私は多分、忘れません。
　その１４時間前から、もっと前から、かすかに始まった陣痛に向き合い、耐え抜いた妻を誇りに思います。
　病院に入るところから出産まで、すべてに立ち会い、見届けることができました。
　シフト上出勤の日だったのですが、休ませてくれたスタッフに感謝しています。
　当日、未明からサポートしてくれたお義母さん、本当にありがとうございました。
　仕事の帰りに駆けつけてくれた母も、喜んでくれた両家の父、祖父母。
　本当にありがとう。
　今日連絡できたのは本当に、少ない人たちです。
　取り急ぎのご連絡として、ここに記述致します。

　その姿を、初めて見た時。
　その声を、初めて聞いた時。
　その体を、初めて抱き上げた時。

　この子は、私にとって、
　世界一の宝だ、と、
　こんな陳腐なこと、本当に思うんだ、とびっくりしながら、
　思いました。



　なんでだろう、泣きそうで、泣きそうで。